FM丹波 ギターの散歩道2025年5月放送分

5月プログラム  5月1日(木)~ 30日(金)

トークと演奏:足立ゆかり・高村浩二

今月は「五月晴れ」をテーマにお送りしています。桜の花が散り、葉桜に変わっていき、地元、大文字山や烏が岳、遠く大江山の山々の木々の新芽が成長し、見事な新緑グラデーションで目を楽しませてくれています。新緑の季節、とりわけ日本では端午の節句があり、子供の季節です。この世に生まれて、あやしては笑ったと喜び、はいはいが出来るようになれば次はつかまり立ち、そして早く歩かないかなぁと育っていく様子は、木々の葉っぱが白っぽさから黄緑に、そして緑に変わっていくのと同じ。そんな、子供が育っていく姿を見ると元気が出るように、山々の新緑は活気を呼び込んでくれています。

・ (月)「こいのぼり2曲とせいくらべ」 (足立ゆかり)

今日演奏します「こいのぼり」、同じ題名でも2種類あります。
1曲目、いらかのなみ、の歌詞で始まるこいのぼり、1913年大正2年尋常小学唱歌五学年用に初めて掲載されその後唱歌として歌われています。歌詞には男の子がこいのぼりのように雄大な姿に成長して欲しいと言う願いが込められています。
2曲目、屋根より高いこいのぼり、どちらかと言うとこのこいのぼりの方が馴染み深いですね。昭和6年に刊行された「絵本唱歌春の巻」で初めて紹介された童謡、歌詞は1番しかありませんが大きな真鯉はお父さん、小さい緋鯉は子供達と、空を楽しそうに泳いでいる風景を表現しています。この季節、ひと昔前には田んぼのあぜ道や町の中でもこいのぼりが泳いでいる光景を見ていましたが近年では住宅事情でしょうか少なくなりましたね。3曲目、せいくらべです。今年ご夫婦揃って喜寿を迎えられた地元福知山市出身のリスナーとむさんからのリクエストです。「せいくらべ」は小学生の頃、学芸会でも音楽会でもない、昭和小学校の講堂で行われた普通の朝礼で全校生徒の前で一人で歌わされました。歌詞にある、ちまき食べた食べ兄さんが、 ちまきって見た事も食べた事もないのでなんのことやらわからず、柏餅を想像して歌っていたので歌詞は今でもよく覚えています。とメッセージを頂いています。今日、演奏します「せいくらべ」はお馴染みの歌えるせいくらべではありません。出だしからどことなくあれ?何の曲?と思われると思います。アレンジは橋本道範先生です。モンポー作曲の「カンシオン・イ・ダンサ」歌と踊りに似ている部分とせいくらべをミックスしてみて、ほんのアイデアのようなものですが、とにかくうけるアレンジを!と言う見栄があるそうです。

・(火)「song from a secret garden」 (二重奏)

この曲は1995年から活動するノルエー出身の作曲家、ピアニストでもあるロルフ・ラヴェランドとアイルランド出身のバイオリニスト、フィンヌーラ・シェリーの2人による癒し系音楽。ニューエイジ.ミュージックとも呼ばれ、聞く者の心に迫り、多くのファンを魅了しています。その秘密はバイオリンを基調としたポップとフォークとクラシックが入り混じった演奏で繊細でロマンチックな物語を探し求める映画音楽のように、聴く者の心に響きます。「song of secret garden」今日はリスナーyさんからのリクエスト、お便りを頂いていますのでご紹介しましょう。益々スピーディーになり高度になっていく日々の暮らし。過去は忘れてこれからどう人生を過ごすかと思い、縁があって千葉県勝浦市に4日間滞在する事になった。温暖な気候、盆地で育ってきた私は海を見るとわくわくする。8階の部屋の大きな窓からは太平洋が真正面に広がり
漁船が波しぶきを上げながら行きかう、水平線のはるか彼方には、と夢が自然とふくらんでくる。こんなに時を忘れて海を眺めるなんて贅沢な時間、神様から頂いた休日。長い人生たまには休むのもいいなぁ・・と、リクエストとお便りを頂きました。
「song from a secret garden」今日の演奏は魅惑のギターデュエット足立ゆかりと高村浩二でお送りします。編曲は私足立ゆかりです。ピアノ譜をもとに出来るだけ旋律も伴奏もシンプルに響き合うように工夫しました。冒頭のフレーズは、憧れや希望を表す音程、ロマン6度の中には揺れ動く満たされない切ない思いの音も入り、

・(水) 「花は咲く」  c

2011年東北大震災の復興を応援するテーマソングとして、共に宮城県出身である岩井俊二さん作詞、菅野よう子さん作曲で国内はもとより海外でも色々なジャンルの歌い手さんにより歌い継がれてきました。世界最古の楽曲である紀元前2世紀頃に作られた「セイキロスの墓碑銘」には「生きている間は輝いて下さい。思い悩んだりは決してしないでください。人生はほんの束の間ですから、そして時はいつか終わりを求めてくるものですから」と言う心を揺さぶられる歌詞があります。時の流れの無情さは、古今東西、時空を超えても変わりません。音楽は人の世になくてはならぬものであり、慰めであり、又奮い立たせてくれたり、そして、昔の夢にも誘ってくれます。日々、悩みのつきないこの世にあっては一時の安らぎです。「花は咲く」言葉に出して歌わない分、楽器に託して1音1音大切に、切れ間なく伸びていく余韻の美しさを感じて下さい。「花は咲く」さあ、どうぞお楽しみ下さい。

・(木)「瑠璃色の地球」 (二重奏)

1986年に歌手の松田聖子さんのヒット曲、作詞松本隆さん、作曲平井夏美さん。歌手の松田聖子さん、1980年のデビューから40年以上経った今でも日本を代表する歌手としてご活躍中。この楽曲はコマーシャルにも使用され又1995年と1999年には高校の音楽の教科書にも掲載され広く合唱曲として歌われています。
「夜明けの来ない夜は無いさ」での歌い出しで始まり「くじけそうな時もあなたがそこにいたから生きて来られた」と希望に満ちあふれた歌詞が生きる勇気を与えてくれます。楽曲のクライマックスは「ひとつしかない私たちの星を守りたい」と綴られています。戦争や深刻化する環境問題の影響により地上で起こる様々な自然災害。今の時代に必要な事がこの歌の歌詞に込められています。そしていつの時代になっても感動・感謝・幸福感・平和ほど大切なものはありません。この私達が住んでいる地球が永遠に平和で、「地球は一家」を願っています。

・(金)「カンツオーネとサルタレッロ」 (高村浩二)

作曲者のヴィンチェンツオ・ガリレイは1520年イタリア生まれ、リュート奏者であり、かの有名な天文学者ガリレオ・ガリレイの父と言う事でも知られています。彼が作曲したリュート曲は1000曲以上と言われていますが今日残されているのはほんのわずかで、今日演奏します、「カンツオーネとサルタレッロ歌と踊り」が一番ポピュラーで人気があります。「カンツオーネ歌」は静かで「美しいブロンドの人よ、貴女に会ったがために私は死ぬほどに・・」と恋に苦しむ胸の内を歌っていますが、そこはお国柄と言いますか旋律はのどかな田園風景を思わすような曲調です。
「サルタレッロ踊り」は理屈抜きで楽しく美しく、何よりも素朴な味わいが魅力的です。
「カンツオーネとサルタレッロ、」が演奏されていたこの時代、日本では戦国時代でもあり、
ひょっとして豊臣秀吉や織田信長も聞いていたら・・と異国の文化に触れて日本を知る。
音楽にまつわる様々な情景を想像しながら聞いてみると又違った音楽が響いてくるかもしれませんね。良い音楽と出会えますように。
「カンツオーネとサルタレッロ、歌と踊り」さあ、時空を超えてお楽しみください。

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