国産ギター
長崎祐一
長崎祐一氏は1962年生まれ。1985年、日本ギター音楽学校製作科(現:国際新堀芸術学院)を卒業。
2000年、全日本ギターコンクール製作部門の特別金賞を受賞。翌年に全日本ギターコンクール製作部門最優秀賞を受賞。2008年、日本弦楽器製作者協会入会。
このモデルは、実際に工房に足を運び材料の選定を行いワンランク上の材料を使っての40号となっています。ブリッチにダブルホールを採用し、オールセラック塗装で手間を惜しまず丁寧に仕上げられています。オーダーも可能でオーナー様の様々な要求(材料・デザイン・指板に緩い丸みをつける等)にも的確に対応でき、弾きやすさも追及できます。鳴りもしなやかで、軽く弾いてもよく響きます。弾き込むことでどんどん音が変わっていく楽しみを感じさせる楽器です。
世界の名器
ヘルマン・ハウザーI世 (Hermann Hauser I )
ホセ・ルイス・ロマニロス
1932スペイン、マドリッド生まれ。
職業は家具師で熱心なアマチュアギタリストであった。
1956年にイギリスに渡り、1959年に初めてのギターを作った。
その後3年間スペインで過ごした後、1967年、再びイギリスへ戻り制作を続け ,1970年、ジュリアン・ブリームと運命的な出会いをする。
そして彼のサポートのもとブリームの家の近くに工房を設立し、以後20年以上彼と共にギターの改良に全力を傾けた。彼は又、アントニオ・デ トーレスの研究家としても知られており、1987年に出された著書、「ギター制作家ーアントニオ・デトーレスーその生涯と作品」、は世界中で賞賛を得ている。
2冊の本、「ロマニロスギターの進化」、及び「スパニッシュギターの歴史的概観」、を出版。又、彼の息子リアンも近年彼自身のラベルで制作しており、共同制作者としても重要な役割を果たしてる。
ロベール・ブーシェ (Robert Bouchet)
1898年フランスのパリ生まれ。
本業の画家としても名声と地位を確立していた彼は1932年ごろから趣味でギター演奏を始めると共に、近くあったフリアン・ゴメス・ラミレスの工房に足しげく通うことになり、徐々に製作にも興味を示す様になりました。その後1946年には師の影響下、トーレスモデルの製作を開始。
その後少しずつ独自の作風を確立し生涯154本の名作を生み出したことは良く知られています。トーレスモデルからの変遷期にあたる1959年ごろには、プレスティとラゴヤの所有する楽器を製作し、一躍世界にその名を知られる存在になった時期と言えますが、この作品もブーシェ独自の気品ある滋味深い奥行きの有る音色で、まさに銘器と呼ぶに相応しい風格を持つ逸品と言えます。