FM丹波 ギターの散歩道2024年1月放送分
1月プログラム 1月3日(水)~31日(水)
トークと演奏:足立ゆかり・高村浩二
今月は「キラリ!冬」をテーマにお送りしています。冬到来、日本には美しい四季があり、とりわけ冬の寒さは厳しいものがあります。私は移動する時、車や新幹線をよく利用しますが、たまには在来線に乗ってみようと、のんびり鉄道旅をしてみました。電車の乗り継ぎの待ち時間、雲一つない青い空、きらりとした空気感、寒さの中にもやわらかい日差しに包まれ、冬晴れの朝、穏やかなひと時でした。新しい年を迎え、心新たに新鮮な気持ちでスタートしていきたいものです。
・ (月)「エンターテイナー」 ジョップリン作曲 (二重奏)
「エンターテイナー」1902年にアメリカの作曲家、スコット・ジョップリンによって作曲されたピアノのためのラグタイム曲。70年の時を経て、1973年のアカデミー賞受賞映画「スティング」のテーマ曲として使用されたことで、1970年代のラグタイム曲が見直され、注目のきっかけとなりました。映画「スティング」、舞台は1936年のシカゴ、詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が親同然の師匠を殺害したギャングに復讐するために、伝説の賭博しと企んで、得意のいかさまで相手組織を徐々に追い詰めていく様を描いた、アメリカの犯罪コメディ映画。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが「明日に向かって撃て」以来の共演で大ヒットしています。音楽は、担当のマーヴィン・ハムリッシュがラグタイムの王と言われたスコット・ジョップリン作曲「ジ・エンターテイナー」を編曲しています。
・(火)「冬景色、冬の星座、ふじの山」 (二重奏)
今日、お送りします楽曲、「冬景色」「ふじの山」は小学校の音楽の教科書に歌唱共通教材として昭和33年のから取り入れられ、世代や住む地域に関係なく一緒に歌える歌を、時代が変わっても歌い継がれる歌をと言う願いのもとに制定され、懐かしく美しい情景を描いています。
1曲目、「冬景色」小学校5年生で取り上げられ、冬になり始めた頃の美しい日本の風景が描かれており1番は「早朝の入り江」2番では「のどかな昼間の田園」3番では「どっぷりと日がくれた里」というように、描かれている時間や場面は次々と変化していきます。現在、福知山では夕方5時になると防災無線で流れてきます。
2曲目「ふじの山」、日本の象徴ともいうべき富士山、明治43年に尋常小学唱歌として歌われてから現在も小学3年生の教科書で取り上げられています。雄大で美しい富士山の景観を表現していきます。
3曲目、「冬の星座」、1871年アメリカの作曲家ウィリアム・ヘイスによって作詞・作曲されたアメリカのポピューラソング「愛しのモーリー」のメロディが用いられその後、堀内敬三作詞として日本の唱歌として1947年昭和22年発行の国定教科書、中等音楽に掲載、現在は中学生の教科書に合唱曲として掲載されています。
・(水) ショーロ「鐘の響き」 ペルナンブコ作曲 (二重奏)
「ショーロ鐘の響き」1883年ブラジル生まれのジョアン・ペルナンブコ1947年亡くなる迄に
独奏、重奏を含めて多くのギターの曲を作曲しました。中でもこのショーロ鐘の響きが特にクラシックギターの世界では人気があり、よく知られている作品と言えるでしょう。
ショーロとは、リオデジャネイロ発祥のブラジルの古いポピュラー音楽形態の一つ。日本で
言う演歌の世界と言いましょうか、独自の即興性をもち尚且つお洒落で、喜びも悲しみもショーロで表現していきます。
「鐘の響き」「鐘の音」はコンサートなどで聞くようになってあれ?この曲どこかで聞いた事がある?!なんで知っているのだろう?そうだ!「ギターをひこう」のオープニングの曲だった、と言うのが私の第一印象、昔NHKの教育テレビで「ギターをひこう」という番組があってそのオープニング曲がこの鐘の響きでした。1974年10月〜翌年3月荘村清志先生が講師を務められ、30分番組であっという間に終わってしまうのですがものすごく楽しみでテレビにかじりついて見ていた記憶があります。
・(木)「イマジン」 (二重奏)
「イマジン」1971年に発売されたジョン・レノンの楽曲。歌詞は、国家や宗教や所有欲によって起こる対立や憎悪を無意味なものとし、曲を聴く人自身も、この曲のユートピア的な世界を思い描き、共有すれば世界は変わる、と訴えかける内容となっています。
「イマジン」今日は、私が地元福知山で教えているムトベグループ、ビートルズ大好きのIさんからのリクエストです。ムトベグループは30年程前に地域の公民館活動の一環として結成され現在2組のご夫婦で練習しています。メンバーのIさんはビートルズが大好きで今日のリクエスト「イマジン」もグループで今練習しています。Iさんは伴奏パート、左手のコードチェンジが難しいけどおもしろいと、そして、ジョン・レノンの気持ちがわかるように伝わる演奏をして、戦争の多いこの世の中、人類の平和を願い「イマジン」を皆さんに知ってもらいたいとお話をされていました。
・(金)「雪の降る街を」 (高村浩二)
「雪の降るまちを」昭和28年にヒットした内村直也作詞、中田喜直作曲の歌ですが、これより前、昭和24年10月から昭和27年4月迄、ラジオ放送された、NHK連続ラジオ劇「えり子とともに」の30分の放送時間にあてる脚本が足らずに、急きょ脚本担当の内村直也さんが、主人公えり子が会社の同僚と演じる劇中劇の中で、冬の街角に立つ花売り娘に歌を唄わせることにした、その歌だったそうです。思いつくままに1番だけ歌詞を書き上げ、音楽担当の作曲家中田喜直さんが曲を付けた。それが「雪の降る街を」だったそうです。降りしきる雪に、戦争中の嫌な思い出がかき消され、やがて晴れ間がのぞく歌詞を書いた内村さん、そして、作曲の中田喜直さんは山形県での演奏会の時、雲の合い間で上弦の月が輝き、遠くには月山を眺めるという美しい夜でした。月の光の中からハラハラと舞い落ちてくる雪の花びら・・・、と、こうした光景が名曲『雪の降るまちを』を生んだのでしょう。
どうぞお楽しみ下さい。
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