FM丹波 ギターの散歩道7月放送分

トークと演奏:足立ゆかり・高村浩二   7月プログラム  7月3日(月)~31日(月)

今月はギターで奏でる映画音楽でお送りしています。

・ (月)小さな恋のメロディ (二重奏)

ロンドンのパブリックスクールに通う引っ込み思案のダニエル、やんちゃな同級生トムとは大の仲良しでいつも一緒に遊んでいました。ある日、2人は学校で女子生徒のメロディがバレエの練習をしている部屋を見つけ、のぞき見をします。やがて、ダニエルはメロディのかわいさに夢中になっていく。と言う、ストーリーです。つぶらな瞳でかわいい坊やだったダニエル役のマークーレスタも、もう還暦も過ぎ、時代の流れを感じますが「メロディフェア」を歌っているビージーズの唄声が今もなお新鮮に聞こえ、遠い昔に連れていってくれます。

・(火)ムーンリバー (二重奏)

「ティファニーで朝食を」マンハッタンに暮らすホリーは華やかな世界に生きるパーティガール、ちょっと天然でいつでも自由気まま、贅沢が大好きでお金持ちの男性との結婚を夢見ています。そんな彼女は心が沈むと、5番街にある高級ジュエリー店「ティファニー」のウインドーを眺めながら、朝食のクロワッサンを食べて、気分を和らげるのでした。「ムーンリバー」この名曲を作曲したのは映画音楽界の巨匠ヘンリー・マンシーニ、他にもピンクパンサーやひまわりの作曲でも知られています。そして「ムーンリバー」は特別にオードリーヘップバーンのために作られた楽曲。作詞はジョニーマーサ。柔らかな歌声とロマンチックな歌詞は自由奔放なホリーのイメージにぴったりです。

・(水)ひまわり 高村浩二先生

戦争によって引き裂かれた夫婦の行く末を悲しみたっぷりに描いた作品。第二次世界大戦下のイタリア、ジョバンナを演じるソフィア・ローレンとアントニオを演じるマルチェロ・マストロヤンニは美しいナポリの海岸で恋におち、結婚をします。その後、アントニオは厳しいソ連戦線の最前線に送られ行方不明になってしまい、終戦後も戻らないアントニオを探すためにジョバンナはソ連に向かい夫の足跡を追います。しかし広大なひまわり畑の果てに待っていたのは美しいロシア娘と結婚し、子供達に恵まれた幸せなアントニオの姿でした。全てを察したジョバンナ、絶望と涙でよろめく足取りでイタリアへ戻ります。心にぽっかり穴が空いた日々を送っていたそんな時に、突然アントニオがはるばる彼女の元へ訪れます。心揺れ動く中、ついに彼女は運命の決断に身をまかせる時がきた、と言う、戦争で引き裂かれた夫婦の悲しい結末が待っている作品です

・(木)踊り明かそう (二重奏)

「踊り明かそう」1964年アメリカで公開されたミュージカル映画「マイフェアレディ」の劇中歌、作曲はフレデリック・ロウ、歌詞はアラン・ジェイ・ラーナー。イライザを演じる主演のオードリーヘップバーンがキングズ・イングリッシュが発音できるようになった夜、ビギンズ教授への恋が芽生え、イライザは一晩中、踊り明かしたいと高鳴る胸の内を歌いあげます。「踊り明かそう」劇中で歌いあげる階段のシーン、寝るのが嫌だとわがままを言いながらメイドさんに着替えさせられるシーン等、喜びを身体中で表現しているのが印象的です。今年はオードリーヘップバーン没後30年の年になりますが彼女の上品さも、さながらチャーミングさはこれからも忘れる事はないでしょう。

・(金)映画「ゴットファザー」愛のテーマ (二重奏)

1972年に公開されたアメリカ映画。監督はフランシス・フォード・コッポラ。マリオ・プーゾの小説「ゴッドファーザー」を映画化された作品。ストーリーはマーロン・ブランドが演じるゴッドファーザこと、通称ドン・コルネオーレはアメリカ最大の勢力を誇るイタリア系マフィア、コルネオーレ一族のボス、ある日ドンは同じ巨大勢力を持つタッタリア一族の麻薬取引を断ったことから襲撃され危篤状態になります。この事件をきっかけに裏社会に入っていなかった3男、アルパチーノ演じる、マイケルが裏社会に入り抗争は激化していきます。マフィア世界のリアルな描写もありますが濃厚な人間ドラマが描かれそこには家族愛が表現されています。圧倒的な存在感のドン、マーロン・ブランド、そして表の社会から裏の社会へ染まっていくマイケルを演じたアルパチーノ等の名優たちの演技が光ります。1974年にはパート2、1990年にはパート3も公開され、歴史に残る名作となっています。

どうぞお楽しみ下さい。